モンテッソーリ教育とは
去年、将棋棋士の藤井聡太さんが最多連勝記録を打ち出し、その幼少期の教育環境が有名になりました。実はその並外れた集中力を育てたのが自主性を育む幼児教育の「モンテッソーリ教育」だったとのことです。
モンテッソーリ教育は、マリアモンテッソーリというイタリアの女性医学者が確立した教育方法です。その教育方法を「こどもの家」という幼児施設で実践・考察し、さまざまな教育理論、幼児の自然な発達を手助けする環境を整備したりしました。
色分けされた室内や、独自のバズルゲーム、「敏感期」などで有名ですが、その理念や思想に共感できます。
「子どもは生まれながらにして、
自分自身を成長させ、
発達させる力をもっている。
したがって保護者や教師といった大人は、
子どもの成長要求をくみ取らなければならない。
子どもの自由を保証し、
自発的な活動を助ける役割を果たすべきだ」
つまり、こどもは自ら育ち、自ら考える。
大人は、それを手助けする活動をしなくてはいけない。ということを言っています。
子どもは1人で成長する。大人は環境をつくる。
大人が先回りして子どもに教えたり(失敗をさせなかったり)、危ないからと言って行動に制限をする機会が多くなってきた気がします。
ただ、チャレンジする精神や、失敗を恐れずに果敢に立ち向かう能力は、大人が何もしなくても(環境さえ整えてあげれば)何も教えなくても、何も伝えなくても、(広義な)遊びの中で習得していきます。
大人が先回りして教えることは、子どもの試行錯誤の機会を奪い、経験の中から生まれてくる発見や知識を失わせてしまうかもしれません。
経験しないものは体験として身につきません。そして、体験がないと気づきもまた生まれません。気づきが無いとアイディアも生まれませんし、「〜をやりたい」という原動力や気力さえも無くなってしまいます。
大人は、もし子どもが困っていたり、悩んでいたり、試行錯誤をしていたりした場合は、
まずはじっと見守ってあげて、陰ながら応援してあげればいいと思います。もしくは「ここをこうしたら、もしかしたらうまくできるかもしれないよ」という言葉がけもいいかもしれません。
もし、どうしてもできなかった場合は、少し手を添えるぐらいで、最後のゴールは子どもに体験させてあげることが、その子の成功体験としては大きな手助けになります。
必要以上に「教えないこと」が、本当の「教える」
スタジオパパパでは、教えて欲しいと言うまで、必要以上に教えません。また、失敗をしていないのに「できない〜」と言う子どもには、「まずは失敗してから、ヒントをあげる」と言います。
制作やものづくりの本質は、「学び」が大切です。作られたもののクオリティーや難易度、美しさよりも、「困難をどれだけ乗り越えたか」や、「壁にぶち当たった時にアイディアが出るか」のようなことがとても重要です。
その子が、制作することにおいて、乗り越えた時、困った時にアイディアがでた時の喜びをもっとも重要視していますし、スタジオパパパでは良いものを作ることやスキルを身に付けることよりも、長い人生において大切な「自ら考え、行動する」ことを養って欲しいというの目標にしています。
